売りやすい物件か?売りづらい物件か?
売りたい物件に対し、買いたい人が多いと売りやすい。
売りたい物件に対し、買いたい人が少ないと売りにくい。
つまり、需要と供給の市場原理のもと、価格など買いたい人のニーズ(需要)を考えて、不動産の売却方法を決定していくことが重要になります。
それでは、需要=買いたい人が多い「売りやすい物件」とはどんな物件でしょうか?反対に「売りづらい物件」とは何でしょうか?
日本では、住宅のストックがすでに世帯数をとっくに上回っています。日本の世帯総数は、平成17年の国勢調査結果から約5,000万世帯(4,956万世帯)。
一方、住宅のストック(総住宅数)は、5,759万戸となっています。(総務省 平成20年度住宅・土地統計調査より)
しかも、空き家は756万戸で空家率は過去最高の13.1%!
つまり、一割以上、住宅のストックが上回っているわけです。
実際、空室で困っている賃貸アパートマンションの大家さんが大勢いるし、賃貸情報誌やサイトには数多くの空室物件が募集されています。
そして、2007年以降、中古分譲マンション、一戸建ても在庫が増加傾向にある。
売るに売れない住宅が増えているのです。
このように物件が余っている時代でも、値上がりしないまでも値下がりしない物件があります。
住環境が良いもの。とくに希少性がある住環境の物件は人気が高くなっています。
反対に、商業地域に立ち、南側またはバルコニー側が空き地などで将来高い建築物が立ち、日当たりが阻害されることが予想される物件は、ほとんどの場合売れ行きがよくありません。特にマンションの下層階は顕著です。
物件の値上がりが期待できない現在の状況では、住み替えが簡単にはできない為、将来にわたって安心して住み続けられる住環境が新駅ができる、大きな商業施設ができるなど開発を期待するよりも、人気が高いのです。
このような環境重視する人気の物件では、日当たりがいい、風通しが将来も確保できる(隣が公園や川など)、駅までのアプローチがより、評判の良い小学校などの学区内にある。
反対に、人気が無い物件は、日当たり、風通しが確保できない恐れがある、駅までのアプローチが悪い、近隣に風俗店、産業廃棄物置場が近くにある、などとなっています。
間取りの傾向としては、収納スペースが足りないもの、リビングが10帖無い物、洋室が6帖無い物がますます人気が無くなっていくでしょう。